船体せんたいの防食ぼうしょくと塗装管理とそうかんり
海水と接触する船体は腐食・生物付着との戦いであり、防食技術は船体の寿命に直結します。
【問題もんだい1】
船体の電気防食(流電陽極法)の仕組みとして正しいものはどれですか?
1.電気を流して錆びさせる
2.鉄よりイオン化傾向の高い亜鉛・アルミ合金製の犠牲陽極を取り付け鋼板の代わりに溶解させて腐食を防ぐ
3.塗料のみで防食する
4.電気を切ることで防食
【正解】2
【解説】流電陽極法(犠牲陽極法)は鋼(鉄)よりイオン化傾向が高い亜鉛・アルミ合金等の金属(犠牲陽極)を船体に取り付け、この陽極が優先的に溶解(腐食)することで鋼材の腐食を防ぐ電気化学的防食方法です。
【問題もんだい2】
外部電源方式防食(ICCP:Impressed Current Cathodic Protection)について正しいものはどれですか?
1.電池を使う
2.直流電源から電流を流して船体を陰極に保ち電気化学的に腐食を防ぐシステム
3.塗装の一種
4.磁石を使う
【正解】2
【解説】ICCP(外部電源方式陰極防食)は外部から一定の直流電流を船体に供給して船体を陰極(カソード)に保ち腐食を防ぐシステムで、大型船・海洋構造物に広く使用されます。自動電流調整機能を持ちます。
【問題もんだい3】
フジツボなど海洋生物の付着(バイオファウリング)が船体に与える影響として正しいものはどれですか?
1.影響はない
2.水中船体への生物付着で摩擦抵抗が増大し燃費が悪化する(最大40%以上の影響)
3.速度が上がる
4.防食になる
【正解】2
【解説】バイオファウリング(生物汚損)はフジツボ・貝・藻類が船底に付着することで水面下の摩擦抵抗を大幅に増大させ、燃費悪化・速度低下・CO2排出増加をもたらします。防汚塗料(TBT代替型)の使用と定期的な船底清掃が対策です。
【問題もんだい4】
ブラスト処理(ショットブラスト・サンドブラスト)の目的として正しいものはどれですか?
1.表面を傷つける
2.研磨材を高速噴射して鋼板表面の錆・旧塗膜・ミルスケールを除去し塗装の密着性を高める
3.重量を減らす
4.見た目のみ改善
【正解】2
【解説】ブラスト処理は圧縮空気でショット(鋼の粒)やグリット(研磨材)を高速で鋼板に噴射し、錆・旧塗膜・ミルスケール(黒皮)を完全除去して塗装に最適な粗面を作ることで塗膜の密着性と寿命を大幅に向上させます。
【問題もんだい5】
塗膜の乾燥条件(温度・湿度)の管理が重要な理由として正しいものはどれですか?
1.見た目のため
2.適正外の温度・湿度では塗料の乾燥・硬化が不完全になり塗膜性能が大幅に低下するため
3.速度優先のため
4.コスト削減のため
【正解】2
【解説】塗装は温度(通常5〜40℃・推奨10〜30℃)・湿度(相対湿度85%以下・露点より3℃以上高い素地温度)が適正範囲内であることが条件で、これを外れると密着不良・ブラッシング(白化)・ピンホール等の塗膜欠陥が発生します。

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