特定技能2号 税金・社会保険 完全ガイド
所得税・住民税・健康保険・年金の基礎から、節税控除、未納リスク、脱退一時金まで。
目次
1. 日本で働く外国人が払う税金・保険の全体像
日本で給与を得る外国人は、原則として日本人と同じ以下の支払い義務があります。特定技能2号の審査ではこれらの 納付実績が必須 です。
- 所得税・復興特別所得税(国税/源泉徴収)
- 住民税(地方税/6月〜翌年5月で納付)
- 健康保険料(会社員:健康保険 / 自営:国民健康保険)
- 厚生年金または国民年金保険料
- 雇用保険料(会社員のみ)
2. 所得税の仕組み
給与から源泉徴収(前もって引かれる方式)されるのが基本です。日本の所得税は「累進課税」で、所得が高いほど税率も上がります。
| 課税所得 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 〜195万円 | 5% | 0円 |
| 195〜330万円 | 10% | 97,500円 |
| 330〜695万円 | 20% | 427,500円 |
| 695〜900万円 | 23% | 636,000円 |
| 900〜1,800万円 | 33% | 1,536,000円 |
年末調整(12月)または確定申告(2/16〜3/15)で最終精算します。扶養家族がいる場合は 扶養控除 が適用され、税額が下がります。
3. 住民税
前年(1〜12月)の所得に対して課税される地方税。概ね「所得の10%」が目安です。会社員は6月から翌年5月にかけて給与から天引き(特別徴収)されます。
4. 健康保険
① 会社員:健康保険(協会けんぽ等)
月収の約10%を会社と折半。医療費は窓口3割負担。
② 自営・フリーランス:国民健康保険
市区町村で加入。前年所得に応じて保険料が決まります。
5. 年金
① 厚生年金(会社員)
月収の約18.3%を会社と折半。将来の老齢年金・遺族年金・障害年金の基礎となります。
② 国民年金(自営等)
月額16,980円(2024年度)を全額自己負担。
③ 脱退一時金
帰国時、加入期間6か月以上かつ年金受給資格を満たさない場合、出国後2年以内に請求すれば 最大5年分 の保険料の一部が返還されます。
6. 節税できる主な控除
- 扶養控除(扶養家族1人あたり 38万円)
- 配偶者控除(配偶者の所得48万円以下で最大38万円)
- 社会保険料控除(健康保険・年金の全額が所得から控除)
- 生命保険料控除(年間最大12万円)
- ふるさと納税(実質自己負担2,000円で寄附控除)
7. よくある質問
Q. 本国の家族を扶養控除に入れられますか?
A. 2023年の税制改正で要件が厳格化されました。30歳以上70歳未満の国外扶養親族は「38万円以上の送金」または「留学中」などの証明が必要です。
Q. 確定申告は必要ですか?
A. 会社員は原則不要(年末調整で完結)。ただし、副収入20万円超・医療費控除・ふるさと納税を利用する場合は確定申告が必要です。
Q. 住民税を払っていないとどうなる?
A. 督促・差押え等の行政処分があり、ビザ更新の大きな不利益となります。必ず期限内に納付を。
Q. 帰国時の年金一時金の請求方法は?
A. 出国前に「脱退一時金請求書」を入手、帰国後に海外から郵送で日本年金機構へ提出します。2年の時効に注意。
Q. 源泉徴収票はどう見ればいい?
A. 「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」「源泉徴収税額」の4項目が最重要。ビザ更新時の課税証明書を取るためにも毎年保管してください。